2012年1月8日
報道ステーションSUNDAY
橋本市長が問題とする市職員の政治活動について
謝罪に訪れた労組幹部に対し橋本市長は厳しい態度を崩さなかった。
既得権を打破し、新しい大都市統治機構の確立をめざす橋本市長。
橋本改革
大阪市営バス事業
28年連続赤字
609億円の累積赤字
「地下鉄やバスなどは行政で抱え込む必要は全くありません。
当然民間に任せることも 新たな経営主体を作っていくことも視野に入れております。」
巨大な赤字を生むバス事業の実態とは?
大阪市は 大型バスと地域の小型赤バス 計 139路線を運営
黒字は3路線のみ
市営バスの利用者は
1964年のピーク以降、マイカーなどの普及で減少を続けている。
最も採算が合わない「鶴見ループ」
100円稼ぐための費用が779円(営業係数)
30分間隔で運行
どこまで乗っても
大人100円 70歳以上は無料
乗客の6割は70歳以上
採算は取れない。
この路線は、廃止も検討されているが、一方で高齢者を支える役割も担っている。
一体なぜ赤字は増え続けたのか?
大阪市交通局
「人件費が高いところと、減価償却費ですね。」
市営バスの運転手の年収 739万円
関西私鉄5社 544万円
約200万円も高い
橋本市長
「現状職員の給与水準の見直しは時期的にどうですか?」
大阪市交通局長
「平成27年度くらいに持っていこうという計画です。」
橋本市長
「平成27年度とか言ってますけど、僕は4月1日から新しい水準にするために
進めていきたいと思います。」
この影響もあったのか早期退職希望者が昨年度の10倍以上131人に。
橋本市長
「市場原理にさらして、そこで経営もしっかりやってもらう。
どうしても地域の足が必要だとなれば福祉事業として展開しますけども
一般のバス事業としてやるつもりはないというメッセージを出した結果、
個々の職員が判断したとということじゃないでしょうか」
大阪市交通局
庁舎 建設費180億円(2009年完成) 職員6796人
バスレーン監視員(交通局職員)
1日の仕事は、4時間のレーン監視と約1時間んぼ乗客案内
わずか5時間足らず。
だが、その年収は平均1000万円
300~400Mの間に7人の監視員
お迎えバス
交通局職員を市営バスの車両を使い無料送迎。
迎えに行く運転手には早朝手当として給料とは別に1200円が支給。
市民オンブズマン大阪代表 井上善雄 弁護士
「たくさんの外郭団体、利益団体が並んでいます。
口汚く言えば 儲ける人たちがいる訳です。」
交通局が市営バスの運営を委託している
大阪運輸振興株式会社 交通局が出資したグループ企業
社員のうち162人が交通局OB 天下り
業務の92.7%が大阪市との随意契約。
交通局の外郭団体
3社で委託料収入は約80億円。
赤字を産み続けた既得権の存在。
なぜこれまで交通局に改革のメスが入らなかったのか?
橋本市長
「職員組合が組織の社長を選ぶね、
組織の従業員が社長の人事権をもったら改革なんて出来るはずないじゃないですか」
大阪市の労働組合は、これまで市長選で巨大な組織力を発揮してきた。
そのことによって公務員の既得権を守ってきた。
バスの運転手の身分保障の壁を打ち破れるのか?
尼崎市交通局
業務の6割以上を民間に委託している。
市営バスの運行すべてを阪神バスに委託している。
車両は尼崎交通局
車両はそのままで 運転手だけ民間に委託している。
これだけで年間約8000万円のコストダウンが可能。
公務員の高い給与の象徴。
尼崎市営バス 所長
「企業努力で一人一人の社員が努力して無駄を省いていく。
給与が高ければ良いサービスが出来るかと言えばそうじゃない。」
一見バラ色に見えるこの手法。
最大の問題は、委託による余剰人員の処遇。
尼崎市
労働組合の抵抗で一時は延期に追い込まれた。
その後、余剰人員は他部署へ異動して決着し、委託実施の運びとなった。
こうした委託方式は大阪市でも一部実施されているが、
平成22年度で大阪市の委託率は46.3%
橋本市長
「国民は固定観念を持っています。公務員は絶対的な身分保障があると。
しかし、分限規定の中んび組織の改廃によって余剰人員が出た場合は、
分限(処分)が出来るという規定があります。
それを政治が使わなかっただけです。
訴訟とかそういうことに発展する可能性が出るでしょうけども
公務員イコール絶対的な身分保障という呪縛から解き放たれないと、
日本の再生はなないです。」
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